読書メモ

 イリアス

あらすじはキーワードに「本当のあらすじ」として書かれているのでそれでいいことにする(爆 手抜き)。 全体の感想としては「私が副題を付けるなら『ヘクトルの最期』とかそんなものにすると思う」というところ。ヘクトルが一番丁寧に人物像を書かれていたよ…

 イリアス 第二十四歌

もう,アキレウスってサド??ってくらいヘクトルの遺体に酷いことしている。執念深いというか。学生時代に法哲学で「力の強いカラス同士の喧嘩は優劣がつけばすぐに終わる,殺すことはしない。が,弱い鳩同士の喧嘩では恐怖心のせいで,勝った鳩は負けた鳩…

 イリアス 第二十三歌

「神から産まれた名馬アリオン」こんな名前の車なかったっけ。確かトヨタのヤツで,仔猫がCMに出てくるような気がしたが。名馬の名から引っ張ったのだとしても不思議はないかも。 死んだパトロクロスのためにアキレウスが協議会を主催する。種目は戦車レー…

 イリアス 第二十二歌

「この期に及んでなお惚けもせず気も確かなこの不幸なわしを憐れと思ってくれ」はヘクトルの父プリアモスの言。現代でも同じような感覚を持つことがある。私の祖父も死ぬまで惚けなかった。医者がガンを隠していたが,病室に起き忘れたカルテを祖父が勝手に…

 イリアス 第二十一歌

「遥かなる国,豊沃のパイオニエ」 なんとなく語感から「パイオニア」を連想する。 アレスがアテネを,アルテミスがヘレを挑発するが,モノの見事にやり返される。アレスはあごに石を投げつけられて失神するし,アルテミスはヘレにさんざんぶたれて泣いて逃…

 お見事なツッコミです(笑)

こんな辺境日記サイトにコメントを下さるid:Gomadintimeさんから,古典を読み始めたきっかけにドンピシャのツッコミコメントいただきました。聖書のことに触れてなかったです。キリスト教徒が大半を占める西欧社会にあって,聖書なくして常識は語れない。な…

 読み始めたきっかけ

突如私が古典なんかを読み始めたきっかけは何なのか。それは,塩野七生の「サイレントマイノリティー」を読んでいたとき,違う文化を持つもの同士が理解し合うためには,その背景となる慣習や常識を知らなければならないという至極当たり前のことに,あらた…

 イリアス 第二十歌

特にこれといってなし。

 イリアス 第十九歌

運命の女神の名は「モイラ」。今の英語の名前の「モイラ」は語源が違うのかもしれないけど,「赤い靴」に主演したモイラ・シアラーが思い浮かぶ。 アガメムノンとアキレウスの和解の場面。お互い,神の気まぐれ(?)にもてあそばれた結果,喧嘩する羽目になっ…

 イリアス 第十八歌

パトロクロスの遺体にこれだけ執着するのはなんでだろう。アキレウスの出陣に繋がるだけに見せ場として事細かに描写しているだけなのかな。

 イリアス 第十七歌

『こう言うと眼光輝く女神アテネは,彼がよろずの神々の中で第一番に自分に祈ってくれたことを嬉しく思い,その肩と膝に力をつけ,その胸には蚊の如きいっかな退かぬしたたかさを吹き込んでやった―人間の肌からいかに追い払われようとも,人の血は何よりの美…

イリアス読み終わったんだけど,眠いから書かないで今日は寝ます…ZZZ

 イリアス 第十六歌

何度か「1つ蹄の馬」って出てきているが,当時は偶蹄の馬がまだいたんだろうか… 「死」と「眠り」が双子の神というのはすんなり理解できる感じ。やっぱり人間の考えることって似た部分があるのね,時代や場所が離れてても(2004・04・27追記)。

 イリアス 第十五歌

ほんとにゼウスとヘレのやり取り(言い合い)って,夫婦喧嘩そのもの。 今までもいろいろ出てきたけど,「翼ある言葉」ってどういう意味合いを含んでいるんだろう。よく相手の気持ちに響く言葉ってことだろうか。 アテネ(姉)とアレス(弟)のやり取りが面白い。…

 イリアス 第十四歌

「掌に土(砂)を掴む」も死を表す。戦闘が激しくなってくると,「目を闇が蔽う」だけでなくこっちも使われるような印象を受ける。雰囲気の問題かな。 ゼウスがまんまとヘレの策略に引っ掛ってヘレを抱こうとする時に,「今まで自分に子を産んだどの女に対して…

 イリアス 第十三歌

パリスが槍を取って戦うことはないのだろうか。決闘以外は弓ばっかりのような。それに「勇将」ってかかれてるけど,イメージはあんまり沸かない…

 イリアス 第十二歌

別に死ぬ場合じゃなくても,気が遠くなるような場合でも目を闇が被うっていうのか。 ヘクトルがワンマンぶりを皮肉られてる… やっぱり私の感覚とは違うなぁ。確かにヘクトル1人がトロイエ勢の中で目立ってるけど,別にのさばり返ってる感じは受けないんだけ…

 イリアス 第十一歌

逃げる時は大楯を背中にしょって攻撃を防ぐって…(笑)亀みたいな格好してすたこら逃げるのか??笑える。 戦死した者の遺体を敵方に渡さないようにって随分骨を折ってるわりには,ヘクトルは屍の上を戦車でバリバリ通っていってるが… 遺体が大事というより…

 イリアス 第十歌

鐙が発明される前だから馬に乗るということはないのかと思っていたら,例外的に乗るということもあったらしい。でも,突如として乗れるような代物じゃない(実体験上)から,やっぱり普段からちょこまかと裸馬に乗ることはあったのかも,と勝手に想像。正式に…

 イリアス 第九歌

ネストルの進言を入れてアキレウスに贈り物をするというアガメムノンの言葉を読んでいくと「結構気前よいし,自分の非も認めてるし,悪くないかも。怒鳴り散らすけど,後に引かないタイプみたい」と思った。が,結局最後に「これだけしてやれば自分に従わな…

 イリアス 第八歌

「クロノスの御子にして至高の王者たる我らの父君よ」はアテネ独特のいい回しで,これだけで,アテネの言葉と特定できるらしい。覚えていられれば,役に立つ(?)こともあるかも。 ヘレとアテネはいわゆる一卵性親子って感じがする。アテネはヘレの生んだ子で…

 イリアス 第七歌

トロイア人がいわば公式の発言として結構な頻度で「パリスが死んでしまっていたらどんなによかったか」みたいなことを言っているのが不思議。前にもあった。それならとっとと放逐するなり何なりして,さっさとケリをつけとけばよかったのにと思うけど。彼ら…

 イリアス 第六歌

アガメムノンに比べてヘクトルの方が発言が穏当な感じがする。ギリシャ人は穏やかな言い方より挑発的な物言いの方を良しとしていたんだろうか。文化も時代も全くかけ離れたところから見ると,ギリシャ人の書いた物なのにトロイア人であるヘクトルの方を好人…

 イリアス 第五歌

一度書いたのがぶっ飛んだので,短め アプロディテはお騒がせ女(神)ってなところか。ルネサンスの絵画(ラファエッロだっけ?)のイメージが壊れてく… 「白い腕」っていうのは色白美人のことをさすんだろうか。 ゼウスもアレスを叱るくらいならどっかに閉じ込…

 イリアス 第四歌

アガメムノンてやっぱりなんか感じのいい人物ではない気がする。士気を鼓舞するにしてもいやな言い方をわざわざ取ってるように思える。よくアレで気分悪くして帰ってしまわないもんだ,言われた側は。まるでジーコが自分の信頼を裏切ったとか,控え選手もモ…

 イリアス 第三歌

アプロディテってなんだか自分の子供のことしか考えてない,とんでもない母親みたい… 人間もすぐに神々に食って掛かるし,ギリシャ神話の神々は人間よりちょっと権力と地位が高いくらいの存在に感じられる。不死身であることや姿形を変えられること以外は。 …

 イリアス 第二歌

枕詞って日本語(古典)だけのモノじゃなかったんだ… 「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の…」っててっきり日本固有のモノだと思ってた。 軍隊の編成表は地名とか全く知らないのでちんぷんかんぷん。

 イリアス 第一歌

叙事詩だから読みにくそうと敬遠していたけど,とっついてみたら案外面白そう。ってかアガメムノンえらいわがまま丸出しのえばり散らしオヤジじゃないか。そこらへんにいそうだぞ。いろいろ置き換えてみたらそっくりのモノができそうだ。政治家とか… 人を表…

きっかけ

文章を読むのは好きなのに,文学的な知識はほとんどないという自分の現状が情けない。ということで岩波文庫の西洋文学を端から順に読んでいこうと一念発起。1日にちょっとしか読まないつもりなので,一体どれだけかかるやら分からないけどとりあえずホメロ…